【第3号】大きなお世話通信

発行人:金井美穂

ごあいさつ

平素は格別のご厚情を賜り、ありがたく御礼申し上げます。
皆様におかれましては、ますますご健勝のことと存じます。

障がい者GH「アミティエ」は、皆様から有形無形の援助をいただき、3年目を迎えることができました。
現在の利用者様は男性5名、女性2名。
夏には少し狭く感じたキッチン、リビングを改造し、居室を増やしました。
今年度はかねてより計画しておりました、新GH・CH「アミティエS1」が開所になります(10月)
そして、利用者様にもそれぞれのドラマがありました…
それでも明るい未来を夢見ながら、今この一瞬を大切に、これからも共にのんびりと歩き続けたいと思っております。

最近の様子・・・あれこれ・・・

★2月★
小旅行は2年ぶりの泊まりの旅行を計画し、2泊3日で大阪に行ってきました。
夜行バスでの移動にホテル宿泊、USJに道頓堀に新幹線と、忙しくも楽しい旅行になりました。

★春★
毎年恒例の上田城跡公園でのお花見会。今年は本当に満開の桜を満喫しました。

★GW★
こちらも毎年恒例になってきました、帰省予定のない方対象のぶらっとドライブ。
松本で恐竜博をやっていると聞き、今年はそちらへおでかけです。恐竜を見たあとは縄手通りのかえる横丁を歩き、
松本城を見てと、近場ですがゆっくり楽しみました。

★5月★
川辺町のバスハイクでは横浜赤レンガ倉庫~中華街~ビール工場の見学。

★6月★
アミティエBBQ会。雨の心配もありましたが、事前に用意したテントが大活躍。
念願の流しそうめんにも挑戦し、今年も約30名の方との交流を楽しむことができました。

★7月★
上田わっしょい・祇園とお祭り夏の始まりです。

★8月★
川辺町のお祭りでは男性軍は神輿を担いでの大活躍!応援にも力が入ります。
上田花火大会では、今年もやっぱり雨に降られてしまいましたが、これもまたお勉強です。
お盆には、川辺町の盆踊りにも参加。地元の踊りはやはりいいものです。

★海★
日帰り海旅行では、昨年と同じ谷浜を予定していましたが、雨のため、直江津で行き先を名立に変更。
海水のあるプール、温泉施設にしましたが、泳げない方でも海を見ながらの温泉を楽しんだりと
新しい発見のあった小旅行になりました。

そして仲間たちのこれからの予定ですが…
★9月★
上田ふれあい広場。こちらではハートフルアミティエ倶楽部として毎年お店を出しています。
農産物におもちゃ、駄菓子など、皆で元気に販売します。

★温泉★
たまには休日一日まったりと温泉に行きたい~!と皆さんの声を聞き、緊急企画ということで、
皆で丸一日地元の温泉施設で一杯やりながら温泉でのんびりしてきます。

★秋祭り★
半過の秋穫祭、上田養護学校のよつば祭、各事業所様のお祭りなど、予定は沢山。

★その他★
カラオケ会、クリスマス会、新年会、旅行などアミティエ企画行事は年度末まで続きます。
年間の行事を見てお気づきの方もいるかと思いますが、アミティエでは電車やバス等を使っての移動を
多く取り入れています。大人数で外出するには、車で出かければ確かに楽です。
でも実際の利用者さんの日々の生活は電車などを使っての移動が中心です。
車で10分の場所を、電車で時間をかけていきます。一緒に電車に乗ると、新しい発見が沢山あります。
これは便利!ここは不便!同じ生活を体験してみないと発見できないことも多いのでは?と感じる今日この頃でした。

仲間の様子・・・あれこれ・・・

就労のお話
冒頭でも少し触れましたが、皆さんにとって本当にドラマのあった一年間でした。
その中から、今回はそれぞれのお仕事について少しご紹介したいと思います。

就労センターで勤務しているAさん。今までお仕事がなくなるなんて考えてもいませんでした。
今年になって、急にお仕事の量が減ってしまい、大変な不安を抱えることになってしまいます。
今はとにかく、みんなで仕事を分け合って、給料も分け合っていくしかないんだよね?
何度も何度もお話しても納得できるはずもありません。お仕事が大好きで、お仕事は生活の一部。
なのにどうしてお仕事がないの?と納得のできない疑問がたまるばかり。
就労を続けるには、ご本人の希望だけではなく、まわりの努力も大きな力になります。
みんなが応援している事を忘れないでね!

一般就労で生き生きと働いていたBさんとCさん。
今年、突然の解雇を言い渡されました。「すぐにでもお仕事がしたい」と希望しても
とにかく、どこにもお仕事がない!就労ワーカーさんのご協力もあり、時間をあけることなく
就労継続B型に登録することができましたが、現在も職業安定所に通いながら、求職活動をしています。

通勤の関係で2年前に失業したDさん。
それからとにかく色んな所に体験にいきました。就労センター、作業所などなど…
そして春に地域活動センターへの就職が決まり、本当に嬉しそうでしたが、ご本人の意思と別な諸事情により、継続できなくなりました。
面接、不採用を繰り返していますが、幸いな事にご本人のお仕事がしたい!という思いは消えることなく現在に至っています。

「継続は力なり」という言葉がありますが、日中活動の場をそれぞれの事業所にただおまかせするのではなく、
GHとしても年間通して定期、不定期に就労先、活動先に訪問し状況を確認しています。
それが、皆さんの安心と自信につながっているのです。

現在は、利用者さん全員が、平日それぞれの職場に元気よく出かけて行きます。
でも所々で、誰かがお仕事がなくなり、日中部屋に引きこもってしまうという事もあります。
お仕事探さなくちゃいけないね!と声をかけ続ける事を、支援者として苦痛に感じることもあります。
「頑張らなくてもいいんだよ」と言いながら、結局頑張れといっている自分に矛盾も感じております。
それでも、声をかけ続ける事は、大事なことなのでしょう。

今日も元気に「ただいま」と帰ってくる仲間たち…

悩んだり、苦しんだりしながらも、地域生活エンジョイしています!!!

おまけおまけの鶴ちゃんの一言(鶴ちゃんは一応代表理事です)

日本海の海辺から、その二人が拉致されたのと同じ位の時期、柏崎の友人と一緒にその近辺を歩いていた。
なんの変哲もないその海岸は、街並からも程遠く、スパイ映画もどきの悲劇が起きるなどと誰が考えるだろうか
後に帰還したその彼が
「(殴られて)腫れた瞼の奥から細く見えた、遠ざかってゆく故郷の街の風景が忘れられない…」と語っている。
風景の見え方というのは、陸から見るのと海上から見るのではかなり違うのではないかと思う。
波と風に身を委ねた様な状態は、何かしら不安な心を抱えながらも、諦念にも似た心情になるのかもしれない。
小生は、ひどい船酔いで船底にへばりつくように寝ている時、満点の星と対岸の灯が大波に揺られながら
交互に瞼に入ってきた幻想的な風景が忘れられない。
彼の人の心情とはまるで比較にならないけれど、平和に過ごしてこれたことに今更ながら感謝したいと思う。

次号に続く⇒⇒⇒

(鶴)

編集後記

私事ではありますが、息子が今年養護学校の高等部1年生になりました。娘は小学6年生です。
さて、その息子ですが…高等部1年ともなると、すっかり仕事モードでして、特注サイズの作業服を着て、
アルミ缶を器用に潰す息子の姿を見ると、もしかしたら卒業後、就労継続もいけるのではないか…とそんな夢をみたりもします。
しかし現実はきっと行く場所を探すだけでもやっとの状況です。毎日を安心して楽しく生きることって、簡単な様で難しい。
私生活ももうしばらくは波乱万丈ですが、苦労を楽しむのもまたよいのではないでしょうか?

金井(美)

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