【第5号】大きなお世話通信

発行人:金井美穂

ごあいさつ

平素は格別のご厚情を賜り、ありがたく御礼申し上げます。
皆様におかれましては、ますますご健勝のことと存じます。

障がい者GH「アミティエ・アミティエS1」は、皆様から有形無形の援助をいただき、5年目を迎えることができました。
現在の利用者様は男性6名、女性2名。
今年度の目標は、皆さんからの強い要望で、ゲーム機の購入などの娯楽に力を注いでみようと思います。
リビングで皆さんが大騒ぎしながらゲームをしている姿を想像すると、今からついつい楽しくなってしまいます。

最近、共同生活から一人暮らしという目標へ一歩前進した仲間もいます。
ちゃんと食べているだろうか?寂しくないだろうか?空き室になった部屋を見るとふと考えますが、
きっと心配を他所に今は毎日を自由気ままに楽しんでいることでしょう。
今しばらくはそっと遠くから様子を見守りたいと思います。

最近の様子・・・あれこれ・・・

★2月★
小旅行は行き先を新潟に計画していましたが、インフルエンザの流行にあい、3日前のキャンセル。
痛い出費になってしまいましたが、これを機会に2月の旅行はやめて春先に変えようという話に…
例年旅行に合わせての体調管理がとにかく大変なのです。行き先から費用から全てを見直すこととなりました。

★3月★
東北大震災。信じられないことかもしれませんが、震災よりも皆さんが一番心配したことは、
その日のテレビ放送のことでした。ドラマなどが次々に中止になると、テレビを消してしまい不機嫌な発言が飛び交います。
緊急ミーティングを行い、自身の安全を確保することと、人に対しての安否などの優しい心を忘れてはいけないことなどを話し合いました。
寄付したいという事でその日のうちに募金箱を設置すると?一時箱の中身が減ることもありましたが、
1円玉や5円玉が着々と集まり合計額が803円になり、義援金として10,803円を被災地にお届けすることができました。

★4月★
安全と費用を最優先し、旅行を再企画し、上山田温泉に一泊旅行してきました。
いちご狩り・てんぐパーク・茶臼山動物園と、低予算でお腹いっぱいの旅になりました。
旅行では恒例のカラオケ大会も全員参加で大盛況!
もう一つ、上田城跡公園でのお花見もありました。
毎年同じ場所でやっているので、ふらっと立ち寄って一杯やっていく友人も…
なんだかんだで結局30名近くでの大宴会になってしまいました。前日は深夜2時過ぎまで花見弁当を用意。
料理や飲み物を運ぶのはしんどいけれど、やっぱり満開の桜の下でのお花見はいいものです。

★5月★
GWの外出は木曽までお出かけしてきました。木曽馬と触れ合ったり、木曽路で足湯につかったりと自然を満喫。
また川辺町のバスハイクは、群馬サファリパークとロック城へ行ってきました。
ロック城では女性2名がお姫様に大変身させていただき記念撮影。帰りのバスでのビンゴ大会も盛り上がっていました。

★6月★
BBQ会。雨にも対応できるようにテントを用意。お肉は薄いですが、味と量だけはどこにも負けません。
流しそうめんも大人気です。午前の雨が嘘のように午後は炎天下となりました。
みんなお客様ではなく、みんなそれぞれがお手伝いもできるようになってきたかな?

駅前イトーヨーカドーが閉店し、アリオが開店しました。上田で初めてのシネコン付きです。
オープン時から毎週末足を運ぶ方。人が多すぎて動けないからとジャスコへ通う方。皆さんそれぞれの楽しみ方があるようです。
皆さんが何を楽しんでいるのか?実は本当のお買い物ではなく、ウィンドウショッピングや、ゲームコーナーでの遊びが中心。
時々遠くから何が楽しいのだろうか?とゲームコーナーをそっと覗くと、必ず誰かしら仲間の姿が見られます。
次に飲食コーナーを除くとまたまた仲間の姿が…ゲーム機と飲食コーナーはやはり人気店には必須のようです。
平日は仕事に出かける・土曜日はたっぷり遊ぶ。日曜日は適当に遊んで体を休める。簡単な事のようで難しい。
遊びすぎて熱を出してしまったり、仕事が嫌になってしまったり、なかなか調子がつかめない方もいます。
遊んでサボって失敗して頑張ってまた遊んで…きっとこれは繰り返し続けていくしかないのでしょう。
型にはまらないから皆さん個性豊かでいられるのです。時々そんな皆さんをちょっぴり羨ましくなります。

おまけおまけの鶴ちゃんの一言(鶴ちゃんは一応代表理事です)

海は今や二つの大きな脅威を見せている。ひとつは見たことも想像すらもしたことも無い巨大津波によって、
沿岸にとどまらぬ広大な地域の全てを飲み込んでいった。
もうひとつは、目に見えない放射能という毒素を、いったんは拡散させ次には凝縮させて食物連鎖の頂点にいつ人間を混乱に陥れている。
海の底で、海の上空で、そして循環して降り注ぐ大量の雨水の中で、一体何が起きているのか?
冥王プルートゥの名を冠したプルトニウムすら漏れだしていたこの非常事態の中で、
放射能の行方と生態系の影響を、誰がどこをどうやって調べて検証しているのか?

半減期が数十年~という厄介な物質は、その処分方法が確立されぬままに日本中に存在する。
原発をつくって動かしてきた「専門家」はしかし、原発災害に対処し指揮できる「専門家」ではなかった。
「安全神話」を生み出したのは、この国独特の「利権の構造」だと知った。その(最初の)犠牲者は、
周辺住民と現場下儲け作業員。
「無責任」「天下り」「貧困」というキーワードがセットになってこのシステムを支え、この国の今後の原子力の行方にも影響を及ぼす。
地下水は百年の後、地表に現れるものがあるという。今年沁み込んだ汚染水が後世の人達に何をもたらすのか…。
気の遠くなるような時間の歩みが始まったのかもしれない。

次号に続く ⇒⇒⇒ まだまだ海は続くのか(汗)

(鶴)

編集後記

私事ではありますが、上の息子が今年度高等部卒業を迎えます。
呑気な私は、息子の卒業後の進路を「何とかなるさ」で3年間ほとんど動かずに過ごしてしまいました。
さて、ふたを開けてみると?行ける所が限られているだけでなく、どこも定員がすでにいっぱい!?
ダウン症という個性を持った息子に、ただひとつ自慢出来るのはとびきりの「笑顔」でした。最初はそれだけでいいと思っていましたが、
学校ではずっと言葉もない全介助の息子に、手取り足取り「空き缶リサイクル」の仕事を教えてくれたり、
寄宿では洗たく干しや生まれて初めての床屋体験までさせてくれました。
そんな息子の姿を見ていたら、笑顔だけが息子の幸せではないと、今更ながら考えるようになりました。
これから、様々な事業所体験を通して進路を決めていく訳ですが、こんな時、はてさて学校以外に誰に相談したらいいものか?
ここ数年福祉課の担当者さんとは申請更新手続き以外に話をした事がありません。
今年の担当者さんは誰でしたっけ?なんてことになってなければいいのですが…。

金井(美)

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